蕎麦好きが、蕎麦打ちを始めたものですから、
じゃあ毎回毎回高い蕎麦粉を買うのも大変だからと、
とうとう家庭菜園で蕎麦を作ることにしました。
キタワセという品種は成長も早く育てやすいと評判でしたし、
我が家の15m四方の畑にびっちり播けば、
きっと一俵(45?)くらいはとれるのではないだろうかと、
淡い期待を抱きつつ、ぱらぱらと手の平から
少しずつ種を播いたのが、6月の終わりでした。
余り密に播きすぎると、ヒョロヒョロになって収穫が大変ですので、
大体1?くらいが目安です。畑一面を使うもので、
他の作物は一切作れませんもちろん妻には反対されましたが、
最低でも一年間に10回は、1?で千三百円もする蕎麦粉を買う事を考えれば、
45?の玄蕎麦を製粉した方が、よっぽど得で、のちのち蕎麦屋だって開業できるよ、
と強引に説き伏せました。
肥料などは余程でない限り入れません。
あえて何かを入れるとすれば石灰とかで
水はけのよい土壌づくりを心掛けることが大切らしいです。
ひと月に一回、周りの草を採るくらいの世話で、
勝手にグングン成長していきます。
満開の白い花に蜂が群れ飛ぶ姿を観るのは、
なかなかの感動を覚えます。
わくわくしながら結実の日を待つのですが、
昨今は爆弾低気圧なるもの、急速に、しかも局地一点攻めとでも言うべき、
恐ろしい勢いの雨が降るのです。
おかげで半分くらいは倒れてしまいました。
倒れた茎を持ち上げようとすると、簡単に折れてしまうものですから、
やんわりと出来る範囲修復するしかありません。
蕎麦の収穫は通常90日と言われてますが、
キタワセに関しては70日とか。
9月半ば、何とか収穫いたしました。
それから島立てという二週間の天日干し。
唐竿という棒で叩いて脱穀、唐箕にて精選して、
手回し石臼でようやく粉になりました。
自分で手打ちして、食べた時には
一年間の苦労と相まって、思わず涙しそうになりました。
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