有機肥料は動植物のたんぱく質などの有機物を主体としていますが
このような有機物は直接植物が吸収することはできません
土壌中でまず微生物によって分解され、無機化されて、
有機態窒素はアンモニウム態、または硝酸態窒素になってから植物に吸収されます
また有機リンは無機リン酸になってから初めて植物に吸収されます
無機質の肥料の成分はそのまま吸収できる形態であるのに対して、
有機質肥料では分解に時間がかかるだけ効果はおそくなり、
施肥直後に濃度障害が出る可能性も少なくなります
肥料成分含量が低いため、施肥むらになりにくいのも特徴です
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肥料として使える有機物にはほかの用途との競合があります
食料や飼料になる有機物は価格的に高くなり肥料には使えません
大豆かすは食品になり、なたねかすも飼料用が増えています
最近では食品工業などからでる有機性廃棄物の利用が
循環型社会をつくるために見直されています
しかしこれらのについては品質や供給の安定性、安全性についてなど
注意しなければいけない点も多くあります
化学肥料の効果は速効的なものが多く、成分含量も高濃度です
工業的に大量につくられるため供給は安定しています
有機質肥料は効果があらわれるためには土壌中でまず分解する必要があり
そのため効果はゆるやかで成分含量も低いのですが、濃度障害などの失敗は少なくなります
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