種なしスイカの作り方|コルヒチン処理

夏の果物といえば、スイカを思い浮かべる人も多いと思います。
しかし、スイカを食べる時には、種を取りながら食べなくてはいけないため、
それが面倒だからあまり食べないという人も多いようです。
そんな方におすすめなのが、種なしスイカです。
種なしスイカというのは、その名前の通り、種のないスイカのことで、
日本で開発されたスイカです。
その歴史はまだまだ浅く、昭和初期につくられたものとされています。
種なしスイカの作り方では、植物ホルモンの一種であるコルヒチンが、
染色体数を倍加するというはたらきを利用して、3倍体のスイカをつくり、
種のないスイカを実現しました。
この3倍体の植物というのは、生殖細胞の分裂が行われなくなるため、
花粉や種になることができなくなるのを、逆手に利用しました。
種なしスイカを作るには、2倍体となる普通のスイカを栽培し、
子葉が展開しはじめたところで、コルヒチン処理を行うことでできます。
これに2倍体の花粉を受粉することで、3倍体となるスイカの種が出来上がるのです。
しかし、この種なしスイカ、近年ではなかなか見かけなくなりました。
理由の1つとして言われるのが、晩生種となるため、市場に出回るまでに、
夏のスイカの時期を通り越してしまうことが挙げられます。
日本ではあまり見かけなくなったと言えますが、中国やアメリカでは、
この種なしスイカの需要は徐々に高まってきていると言われるので、
日本でもまた、多くの種なしスイカを見かける機会が増えるかも知れません。

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この記事を書いた人
こう

脱サラしてやりたかった農業に就農しました。
半農半IT生活を楽しんでいます。

経歴
大学院農学研究科修士課程を卒業
種苗会社で農場長をつとめ、野菜苗の生産
農業資材販売会社で肥料、農薬などを農家に販売
脱サラして就農

取得した資格
緑の安全管理士
野菜ソムリエ
施肥技術シニアマイスター
土壌医2級
JGAP指導員
毒劇物取扱者

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