きゅうりは、収穫までの期間が短く、初心者でも育てやすいです。
しかし、美味しいきゅうりを育てるためには、病気への対策をとるなど、適切な管理をすることは重要です。
今日は、そんなきゅうりの栽培ポイントについてまとめました。
是非、参考にしてみてください。
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きゅうりの土つくりから植え付け
きゅうりの植えつけの2週間前に土作りをします。
きゅうりの栽培する場所は日当たり、水はけのよい場所を選びます。
連作を嫌うので、2,3年の間にウリ科の野菜を育てた場所は避けましょう。
土作りとしてはうねの中央に肥料や土壌改良剤を入れていきます。
苦土石灰をまいた後、深さ20センチまで掘り、堆肥は溝に入れ、化成肥料、過リン酸石灰は溝と掘り上げた土に半部ずつ入れます。
畝をたてて、乾いていたら水をまいて、マルチングをします。
接ぎ木苗を選ぶことが家庭菜園初心者の上手にきゅうりを育てるポイントです。
かぼちゃに接ぎ木した苗は病気や連作に強く、育てやすいです。
苗は節間のつまったずんぐり太い茎のものを選びましょう。
きゅうりを定植する前には苗をポットごとバケツの水につけ、根鉢をたっぷり湿らせます。
きゅうりの根を傷つけないように根鉢は崩さず、やや浅植えにします。
仮支柱は根鉢から離して地面にさしておきます。
きゅうりの定植が終わったら寒さと風除けに寒冷紗をかけたり、肥料袋であんどんを作って風除けをしましょう。
きゅうりの定植手順とポイント
- 根鉢に水をしっかりあたえる
バケツの水にきゅうり苗のポットごといれ、根鉢にたっぷりと水を吸わせておく。
根鉢はくずさず、鉢から抜いたまま植えます。
- 地面と根鉢は水平に植える
土を根鉢の大きさに掘って根鉢の上と地面が水平になるくらいの高さに植え付けます。
まわりから土を寄せて軽く押さえます。
深植えはしないようにしましょう。
- 仮借支柱を立てる
仮支柱は根鉢をきずつけないように根鉢から離れたところに斜めに差し込みます。
支柱ときゅうり苗をひもで八の字型にきつすぎずゆるすぎない程度にしばります。
- 定植が終わったら水やりする
仮支柱は内側へ向けて差すとあとの作業のじゃまになりにくいです。
定植が終わったら水を与え、根鉢とまわりの土をなじませます。
- 風除けをする
5月は強い風がふいたり、寒くなったりすることがあります。
きゅうりの茎が風で折れることがりますので寒冷紗かビニールをかけたり、肥料袋であんどんを作って植えたばかりの苗を保護します。
キュウリの植え付けは、根っこを痛めないよう優しく行うのがポイントです。
ビニールポットから出す時も、根っこを痛めないよう注意して植えつけて下さい。
根鉢の周囲に土をかぶせたら、土の間から空気を出すイメージでたっぷりと水を与えていきます。
きゅうりの定植後の手入れ、支柱立て
キュウリを植えつけてから乾燥しすぎてない状態であれば雨だけでほとんど水をあたえすに育てます。
2―3週間ほどでキュウリの苗がよく根付いてきたら寒冷紗や風除けをはずし、本支柱をたてます。
夏には毎年台風や大雨が降りますので春から初夏の時期にがっしりとした合掌式の支柱を立てることをおすすめします。
合掌式の支柱立ての手順
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- マルチングの外側に左右から斜めに支柱を立ててキュウリの株の上で合掌型に組みます
- 横方向への支柱を渡して支柱同士も紐でよく縛っておきます
- ひもでそれぞれの支柱が固定できるようにしっかりとひっぱります
風や雨で支柱が緩んだときはひもを引っ張って締めます
- 杭にひもの端を縛りテントを止める要領で地面に固定しておくと支柱が強風にもよく耐えます
植え付け直後すぐにツルが伸び始めてきますので、麻紐などを使い結束しながら支柱に誘引していくと良いでしょう。
また、ツルをしっかりと育てるために下から5節目くらいまでは、脇芽をどんどん摘み取っていきましょう。
キュウリの1つ1つの葉に日光が当たり、風通しを良くすると、上手にキュウリを育てることが出来ます。
雌花や雄花も同様に1メートルほどになるまでは、花も摘み取っていくと、キュウリは元気に生長することが出来ます。
5節目以降に伸びたツルに関しては、根元より本葉2枚を残し摘芯していきます。
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きゅうりの収穫と害虫対策
キュウリの収穫の目安は、雄花が枯れた頃です。
雄花が枯れる直後に収穫すると、ちょうど良い大きさで味の良いキュウリを味わうことが出来ます。
それ以上になってしまうと、キュウリはあっという間に大きくなり味も落ちてしまい、瑞々しさがなくなります。
株自体も弱ってしまうので収穫はこまめに行うのがポイントです。
キュウリの生長はとても早いですから、収穫期くらいになったら、毎日こまめに観察し、良い収穫が出来るように準備しましょう。
最初に実ったきゅうり2,3本は短いうちに収穫して、樹を充実させます。
きゅうりは1日に最大5cmほど伸びるので、できるだけ家庭菜園の様子をよく観察して長さ20センチくらいに成長したらすぐに収穫します。
きゅうりを収穫していくと、だんだんと葉が病気になったり、枯れてきたりして樹の勢いがなくなってきます。
家庭菜園では7月下旬をめどに最後の収穫をして、キュウリの株を抜き取ります。
きゅうりの根は畑に残りやすいので早めに片づけ、土を掘り返しておきます。
ウリハムシ対策
ウリハムシという虫は、茶色や黄色といった羽を持つ甲虫であり、大きさは大体、6ミリ-7ミリほどの害虫です。
ウリ科の野菜や果物の葉っぱや花が好きなウリハムシは、良くスイカやカボチャ、キュウリなどに現れる害虫となります。
このウリハムシは、こういった野菜や果物の葉っぱを円弧状に食害し、葉っぱに穴をあけてしまう害虫ですので、たくさん発生すれば、成長過程を著しく悪くしてしまうだけでなく、ひどい場合には、枯死してしまうこともあります。
冬を越えたウリハムシの成虫は、春になると出現し、キュウリなどの野菜の株元に卵を産みます。
その卵がかえり、幼虫となった時には、幼虫が土に潜って根っこを食害し、成虫は花や葉っぱの部分を食害します。
良くウリハムシが見られる時期は、5月と8月です。
成虫を見つけたら、捕殺するのが適切です。駆除をする場合には、ウリハムシの活動がのろい低温の午前中が1番良いかと思います。
無農薬で育てている方も居るかと思いますが、農薬としては、マラソン乳剤を使うと、ウリハムシに効果があります。
発生初期に散布するのがコツです。
きゅうりの育て方のまとめ
良い苗の選び方、生育環境を良くする
キュウリの苗の選び方のコツは、子葉がしっかりとついていること、本葉が3-4枚ほどついていること、節間が短くしっかりしているもの、病害虫がないもの、この4点を確認しておきましょう。
また、ウリ科の野菜にも連作障害があり、キュウリの場合は、つる割病が起こりやすくなりますので、接木苗を選ぶのも良い方法だと言えます。
キュウリの生育適温は18℃―25℃ほどです。
それほど高い温度は不要となりますが、霜などのおりない時期に、苗の植え付けを行うようにしてください。
また、土づくりの際には、苦土石灰などをまくようにして、土の酸度の調節を行なってください。
キュウリは、地這栽培よりも支柱栽培がおすすめ
キュウリは地這栽培をすることもできますが、家庭菜園では、スペースの取らない、作業を行いやすい、支柱栽培がおすすめです。
苗の植え付け後には、合掌式支柱やU字支柱をしっかりと立てて、その後の雨風の影響にも耐えられるようにしておきます。
また、支柱に上手く誘引するのが難しい場合には、キュウリ用のネットを張っておくと、自然に誘引することができます。
湿気の多くなる梅雨頃には、病気に注意すること
キュウリは、比較的育てやすい野菜だと言われますが、梅雨時の生育となるため、うどんこ病やべと病といった病気にかかりやすいです。
べと病は、高温多湿、肥料不足、雨による泥の跳ね返りなどの原因により起こります。
畝や畝間に敷きワラをするなどして、予防してください。
また、急激に大きくなる分、肥料も必要な野菜でもあります。
収穫期には追肥を適切に行うのも、予防策の1つと言えます。
うどんこ病は、乾燥や日照り不足などによって起こります。
どちらの場合も、病気にかかった時には被害にあった部分を切り取り、殺菌剤を葉の両面に散布してください。
こういった病気を減らすためにも、接木苗を利用することをおすすめします。
キュウリの生長はとても早いので、収穫期を逃さないこと
キュウリはとても生長が早い野菜です。
開花後は約7日で長さ20センチ近い、キュウリを収穫できるほどです。
1日-2日でも、その実の大きさはぐんと大きくなっているので、できるだけ毎日畑に見に行くようにして、収穫期を逃さないようにしてください。
収穫期間を伸ばすために行う、追肥
キュウリは、上記のように急激に大きくなるものです。
その分、肥料や水を多く消費しますので、多めの追肥、充分な水やりを行うことが大切です。
収穫期中は、2週間に1回、追肥を行うのがベストです。
肥料切れは実の変形や、尻細などにもなりやすいと言えますので、充分に気を付けてください。
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