ニームとはインドセンダン(ニームツリー)と呼ばれる樹木で、
この種子から抽出されたニームオイルには、
害虫防除効果があるとされます。
ニームオイルの原料となるセンダン科の植物インドセンダンは、
インドのデカン高原からミャンマーにかけて、
さらにアフリカにも分布しています。
南アジアでは古くから、保健薬、衣類の害虫防除、
作物の病害虫防除特に貯蔵害虫の防除に利用されています。
インドでは、その葉は寄生虫や皮膚病の治療薬に、
樹皮は駆虫薬に、また種子は嘔吐剤や駆虫剤としてなどと、
古くから生活に溶け込んだ保健薬となっていました。
石鹸として皮膚病の予防に使われたり、
歯磨きにも使われてきました。
中国やタイなどでもセンダン科植物の抽出物が
農業用害虫防除に利用され始めています。
ニームの害虫防除効果が世界中に知れ渡ったのは、
1959年、東アフリカ大陸スーダンにおける
砂漠バッタの被害がきっかけでした。
バッタの大群の発生と移動で作物がほとんど全滅したとき、
ニームだけがまったく被害にあわなかったことによります。
これを機に種子や樹皮の有効成分が何であるかの研究が始まり、
アザディラクチンとそのほかの多くの関連物質が発見されました。
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アザディラクチンの昆虫に対する活性の特徴は
食害昆虫に対する摂食やキチン合成の阻害作用が
強く生育を阻害することと、
昆虫の正常な蛹化や脱皮を狂わせる
脱皮変体阻害活性なども示すことです。
要するに虫が寄り付きにくくなるということです
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